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どこっぽい分類


アートディレクター水野学さんの「アウトプットのスイッチ」を読了。
「アイデアの接着剤」とか「スクールオブグラフィックデザイン」とかも読んだけど
やっぱり水野さんの本は読みやすくて好き。


一番印象的だったのは「どこっぽい分類」の話。
"マーケティングデータよりも、戦略を頭の中からひねり出そうとするよりもずっと有効な方法"って書かれてる。

「どこっぽい」とか「いつっぽい」とかの「〜っぽい」分類をしていって、そのものの性格とか本質をだしてく。

本の中では靴下のデザインをやった時の「どこっぽい分類」が例として挙げられていて、
→北っぽいか南っぽいか、なら、北っぽい。
→じゃあアメリカかロシアかヨーロッパかアジアか?なら、ヨーロッパっぽい。
→ヨーロッパの中でも、チェコとかポーランドっぽい。東ヨーロッパっぽい。
→チェコのおばあさんが編み物してるような感じ…
という具合にどこっぽい分類をしてく。
そこででてきた「おばあちゃんの編み物」とか「東ヨーロッパ」とかがキーワード。
他にも
「いつっぽい分類」で「30~40年前の工業っぽい時代」
っていうキーワードがでてきたり、
「誰っぽい分類」で「かもめ食堂の小林聡美さんとかもたいまさこさん」
っていうキーワードがでてきたり。

そうしてイメージを膨らませて行って、商品の輪郭が見えてくるっていう作業。
この「どこっぽい分類」を、シズルに繋げていくのだそうです。


このことを、大学時代に読んでたら、4年の時のグループ制作がもっと華やか…って言い方は変なんだけど、もっと現実味のあるものになったのかも、と思いました。

大学4年の時にやったグループ制作は、ざっくりまとめると
調査→分析→制作→(実験、反省etc)→発表(プレゼン)
っていういわゆるマーケティングからしっかり積み上げて行く制作。

全体の方向性をまとめてボードにする作業を担当したからよく覚えてるんだけど、
制作途中でごりごり進めた部分の擦り合わせが最後にすごく必要だった。
擦り合わせのほとんどは言葉の言い直しとかでなんとかしたんだけど
無理に自分を納得させる部分もあれば、
メンバーに「こういうことだから」って言ってもはや暗示状態。

まとめてる時に、
「これってさ、こうっぽくない?」
「ぽい!それっぽいww」
って会話が弾んでも、
「え、でもアンケート結果こうだよ?」
ってなってデータなりマーケティング結果にぐいぐい真面目方向に引き戻されて、確かに調査分析から抽出された問題点は改善したけど、なんか現実味のない最終形態になったよな…。って。
これを、もう少し自分たちの「〜っぽい」を信じて進めてみたら、理屈だけじゃないものができてたのかな、と思ったり。


とかとかそんな読書感想文でした。
なんかもっといろんなことぐちゃぐちゃ考えたけど途中別の作業挟んじゃったら集中力が切れたー´△`。
気が向いたら追筆しまつ。
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